べネンシアドール(女性はベネンシアドーラ)という職業が存在します。
べネンシアという道具を使ってシェリー を樽からすくい、グラスに注ぐ技術を持つ人です。
高い位置から注ぐことで香りや特徴が開きます。 スティルワインのデキャンタージュを想像していただくとわかりやすいかもしれません。
そのため 元々はシェリーの売買、タイプの分類など、ボデガ(醸造所)の中で行われていました。
現在、べネンシアドールはボデガの外でも見られます。
その見栄えの良さからイベントなどで活躍するようになったのです。例えばアンダルシア地方の結婚式。
わたしのべネンシアの師匠アントニオは、べネンシアドールや生ハムカットをイベントで行っています。自身は勿論ですが、人員も派遣しています。いわゆる派遣会社ですね。
そのアントニオに誘われ、結婚式でべネンシアをしてきました!
場所はイベント会場のEL PATRON(エル・パトロン)。サンルーカルから車で約1時間半です。
ひまわり畑を超え、川を越え、山を越え…
到着してびっくり。
携帯電話の電波も届かない山の中!広がる大自然!!
挙式、披露宴会場もあります。
こちらにはイベント会社があり、会場のデコレーションや料理人、ウエイター、べネンシアドールなどを会場ごとに手配します。
到着すると、さっそく準備開始。
今回は2種類のシェリーをサービスしました。マンサニージャとモスカテルです。
アントニオは生ハムのカット。
準備万端でおしゃべりをしながら待っていると、新郎新婦到着!
招待客のドレスは色とりどりの原色♪
挙式→新郎新婦は写真撮影で退席(その間招待客はシェリー以外の飲み物を飲んでおしゃべり)→アベリティーボ→食事
新郎新婦が撮影から帰ってくると、 わたしとアントニオの仕事が始まります。まずは主役のお2人が乾杯するので、マンサニージャを2杯注ぎました。
そのながれを聞いてなかったので、実はちょっとだけ焦りました(笑)
乾杯がスパークリングではなくシェリーだなんて素敵!!
バーカウンターもあります。
着席して食事が始まるとわたしたちの仕事は終わりです。
すっきりタイプのマンサニージャがたくさん飲まれるのかなと想像していましたが、甘口モスカテルも同じくらい人気でした。
13:00~17:00会場にいて、実際は1時間半くらいの労働時間。
それにしても、食前のおつまみとお酒の進み具合が皆様すごい!!
シェリーのサービスをしながら、一緒に写真を撮ったり、お話をしたり、わたしも楽しんでしまいました♪
ちなみに、食事の後は踊って飲んでのパーティーだそうです!!!
日付けが変わることもざらにあるんですって!
さすがスペイン!想像どうりですよね?
イベントでべネンシアドールはどんな準備をするのか、また改めてご紹介できればと思っています。
それではまた!チャオチャオ♪